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人材育成は経営戦略を実現するために欠かせません。そのために必要となるのが社員研修ですが、実施に当たってどのように計画を立てれば良いのでしょうか?
計画設計から年間スケジュールの組み立て方、事前準備や研修当日の運営まで、研修担当者が行うべき業務のポイントを紹介します。
研修計画の設計で抑えておくべき求める人物像
研修を組むにあたって、経営戦略を実践するうえでどのような人材を必要としているのか、この人物像を明確にしておく必要があります。
まずは自社に必要としている人材はどんな人物(求める人物像)なのか、そして現状の組織、人材レベルはどんな状態にあるのかを調べておきます。具体的には経営トップへのインタビューや現場管理職、一般社員へのアンケート調査などを実施し、分析を行っていきます。そうして理想の姿と現状を照らし合わせることで、足りていない能力や今後求められる能力などとのギャップが見えてきます。
そこで明らかになった能力や資質の開発を行うにあたって、どのような手段があるのか、研修で強化できるものはあるのか、研修で強化できそうであればどのようなコンテンツが有効なのか、ここまで考えて研修のプランニングを行えれば、実際に即した良い企画ができます。
年間スケジュールを立てる際は実施時期が決まっているものから
研修企画を立てる際、はじめに行うべきなのは研修予算の確保です。会社の事業計画や昨年の研修費用から、今年の研修の予算を確保していきます。次に現状の組織について調査分析した結果、どのような研修を実施していくことが有効なのか、研修の対象となる階層や部署、テーマ、スケジュールを考えていきます。
その際、企業では年間を通して、新入社員研修や新任管理職研修等必ずやらないといけない研修があります。この場合、その時期にしか行えないもののスケジュールを決め、次に多くの人に参加してほしいものを繁忙期を避けるなどして組んでいくようにします。
実施の内容が決まったら、年間の研修計画、スケジュールを報告し、具体的なプログラムを詰めていきます。対象者のレベルや、開発すべき能力を踏まえて、プログラムを選定していきます。この段階では研修会社や講師と直接やり取りをしながら進めていきます。
研修準備を行う研修事務局としての役割
研修の計画を立て、いざ実施というフェーズになれば、今度は企画から研修事務局として運用を行っていかなければなりません。
研修実施を外部の業者に依頼する際は、研修プログラムを設計した際の目的や意図などが研修会社にきちんと伝わっているか、また受講者のレベルと合っているのか等を確認します。あわせてテキスト類も言い回しが適切か、不適切な表現が入っていないか、誤字等はないかなどを実施前に確認しておきます。
次に、受講対象者等への連絡を行います。実施日時や会場はもちろん、事前課題があれば、早いタイミングで伝えておきます。また研修プログラムによっては、対象者のチームメンバーへの協力を仰ぐような場合もあるかと思います。こうした場合は、具体的に行ってもらいたい要望をまとめて事前に共有しておくことが必要です。
実施日当日は、受講対象者の出欠のチェック、研修運営の補助や、プログラムの進行や内容に企画時と相違がないかを確認します。研修終了後のアンケートの実施や事後課題などがある場合は、提出期限などを研修終了時にアナウンスします。また、次回に向けて受講者から提出されたアンケートの集計や実施後の研修講師との振り返りを通じて、今回の研修の評価と改善点や方向性の確認を行うことも忘れていけない大切な業務だといえます。