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コラム コラム

2016/03/30 研修企画
5S活動とは?意味・目的と研修の流れ
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自社の職場環境を振り返ってみて、「ムリ、ムダ、ムラ」はありませんか?

これらを解消するために取り組まれるのが5S活動ですが、ただ職場をきれいにすることが5S活動ということではありません。ここでは5S活動の真の目的とその実践の流れについてご紹介します。

 

5S活動は目的ではなく、目的を達成させるための手段

5Sとは整理・整頓・清潔・清掃・躾の頭文字を取ったものです。この5S活動とは、ただ単に職場をきれいにしたり、散らかっているものを片付けたりすることが目的ではありません。これらはあくまでも手段。なぜ5Sを行うのかという目的を浸透させておかなければ、一過性のものに終わってしまい、いずれ標語として掲げるだけとなり形骸化してしまいかねません。

そもそも5S活動とはどのような目的のために行うものでしょうか。一般的には、労災事故を防いだり安全な職場を作ったりするため、また社員全員が気持ち良く快適に職場で働けるようにするため、業務の生産性の向上や効率、利便性を増すため等が目的として掲げられています。まさに仕事の基本といえるでしょう。

 

5S活動を実践するための研修の基本的な流れ

しかし実際に5S活動に取り組んでみてもなかなか定着しない、いつの間にか元に戻ってしまったということはないでしょうか。その多くは目的や実施後の効果などが伝わっていないことが原因として考えられます。まずは、取り組むメンバーで認識をすり合わせることを踏まえて、研修を実施するとよいでしょう。では実際に研修を行うには何から始めるべきでしょうか。

まず仕事の根幹となる「お客さまが自分たち(自社)に対して何を期待しているのか?」という提供価値について考えることから始めていきます。一見、5Sと顧客への提供価値は関係がなさそうですが、5Sというのは仕事の基本ということを考えると、サービスの価値を高めるためには必要不可欠な要素といえます。

次に、実際に自分たちの業務の流れを可視化してみます。細かな内容等も書き出して俯瞰するようにします。自分目線や前後の工程の担当目線、会社全体の目線など、さまざまな視点から客観的にみていくことが肝心です。その際のポイントとしては「どうしてなんだろう?」「なぜなんだろう?」という目線で見ていくこと。違う視点から見ることで、改善のポイントが明らかになっていきます。

そして、ようやく5Sの視点に立って、改善のテーマを定めていきます。その際、必ず仕事の流れを考慮しているか、確認しておかなければなりません。5Sにこだわりすぎて、仕事の流れを無視すれば、逆に作業効率が落ちてしまったり、長続きしない原因になります。

例えば、トイレがきれいな飲食店は繁盛するという話を聞いたことがあると思いますが、5Sの良い事例だといえます。飲食店は料理や飲み物を提供することで勝負していますが、多くの人が使うトイレが清潔でない場合、顧客からはマイナスポイントになります。だからといって、トイレばかり掃除して、料理の提供に支障が出ては本末転倒です。こうした事態にならないように誰がシフトに入っても同じオペレーションで回せるように、担当や時間、掃除の品質等をマニュアル化することで解決していきます。店舗で最も汚れやすいトイレがきれいに保たれているということは、その他の手入れも行き届いているだろうという心理的な影響もあり、トイレのきれいな飲食店は繁盛するということにつながるわけです、まさに整理、整頓に加えて躾が行き届いているという表れでしょう。

また、個人や部署単位で、実践しているが共有されていない改善のための取り組みはないかを確認しておき、具体的な対策案やスケジュール、役割分担など改善計画案をまとめていきます。特定の部署のみが最適化されていないか、取り組みが全体最適になっているか、またコストと効果のバランスが取れそうかどうかなども確認することが重要です。コストがかかるものは相談の必要がありますが、そうでないものに関しては取り組まない理由はありません。最後に明日からすぐに実践すべきことをみんなで共有し、今後は定期的に活動の報告会を行い、取り組みのブラッシュアップを行っていきます。 職場全体で良くしていこうという雰囲気が生まれれば、働く社員たち自身も気持ち良く働くことができ、職場への満足度も向上することでしょう。

 

5S活動の真の目的は決めたことを守る風土作り

5S活動が計画通りに徹底して行われることで、生産・効率の向上やその職場で働く社員の満足度向上につながることは先に触れた通りですが、実はこの活動を通して、企業としてはさらに以下のような重要なメリットを獲得することにつながります。

職場の改善、5S活動は社員一人ひとりの意識改革ができて初めて成立します。つまり5S活動がうまく機能している組織はきれいで整った職場を作るために、社員一人ひとりが「決めたことをきちんとやりきる」、「当たり前のことを当たり前にできるようになる」という姿勢や意識が身についた結果だといえます。こうした社員が働く組織では自然と良質な企業風土や文化が生まれ、それが商品、サービスの品質の向上や顧客満足度の向上へとつながっていくのです。

5S活動の目的を理解して、ぜひ小さな工夫や改善から組織を変えていきましょう。

 

 

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